1988年のソウルオリンピックは、韓国の社会・文化的構造を根底から変えるきっかけとなった。特に、建築とデザインの分野は、オリンピックによって練磨された技術と芸術、そして産業の力を土台に目覚ましい発展を遂げた。本展は、ソウル五輪によって触発された都市、環境、建築、工業デザインなどの視覚文化全般を網羅する作品を通じて、その意義を追跡する。ソウル五輪の前後、1980年代初めから1990年代末までの時期を拡張して、オリンピックがもたらした韓国の文化・社会の変動と新しい都市文化の風景について扱う。また、2020年は、アジアで4番目にオリンピックが開催される予定であったという事実を踏まえ、アジアの一員としての立場からオリンピックの意味を考察するきっかけとなることを願ってやまない。