《李貞真(イ・ジョンジン):エコー- 風から》展は、ニューヨークをベースに活動する世界的な写真作家、李貞真(1961~)が1989年から継続して制作してきたアナログプリント作品を重点的に紹介する展示です。作家は、韓紙に筆で感光乳剤を塗りその上に直接プリントする手作業的な方法で繊細さと深みを加えたアナログプリントによって、材料や媒体の実験を続けてきました。
<アメリカの砂漠>(American Desert、1990~95)、<道の上で>(On Road、2000~01)、<事物>(Thing、2003~07)、<風>(Wind、2004~07)をはじめ、合計11のアナログプリントシリーズの代表作を披露する本展を通じて、独自の質感と物性、手作業的な方法で独特の視覚言語を構築した李貞真作家の作品世界を垣間見ることができるはずです。
本展は、ヨーロッパ屈指の写真専門美術館であるヴィンタートゥール写真美術館(FOTOMUSEUM WINTERTHUR)との共同主催で開催され、ニューヨーク近代美術館、ホイットニー美術館、メトロポリタン美術館、ロサンゼルスカウンティ美術館など世界有数の美術館に作品が所蔵されるなど、国際的にもよく知られている作家のオリジナルプリントの大規模な展示を鑑賞できる貴重な機会を提供する予定です。