国立現代美術館徳寿宮館開館(1998年)20周年、徳寿宮美術館(李王家美術館)開館(1938年)80周年を記念して、近代美術所蔵品を中心とした「クラシック」な展示を準備しました。日本の建築家、中村與資平の設計で1938年に竣工した徳寿宮美術館の建物は、完璧な秩序とバランスを追求した「古典主義」伝統と厳密かつシンプルな美しさを追求した「モダニズム」の新しい様式が絶妙に組み合わされています。この建築物の美学的価値を認識させる各種現代的装置(メディアウォール、AR)が展示の形式的枠組みを形成し、その内部に当時制作された韓国近代美術の傑作を一緒に展示します。安中植(アン・ジュンシク)・高羲東(コ・ヒドン)・呉之湖(オ・ジホ)・金煥基(キム・ファンキ)・朴壽根(パク・スグン)・李仲燮(イ・ジュンソプ)等、韓国の近代作家70名の傑作100余点が一堂に会する「教科書」展示です。日本植民地時代の李王家美術館開館当時には見ることのできなかった朝鮮芸術家たちの傑作を最高の美学的な完成度を追求して展示することで、当時は実現できなかった「理想的な美術館」の夢を現在の時点に呼び出す試みです。