《災禍と治癒》は、社会的、美術史的に時宜を得たテーマと話頭を同時代的な観点で取り上げるテーマ企画展です。本展示は、現在進行形で全人類が経験している新型コロナウイルスの状況に関連して、パンデミックが個人や社会生活全体に及ぼした影響と今後の世界についての苦悶と省察を幅広い現代美術作品を通して示します。さらにポストヒューマン、人類世、災禍による哲学的概念と結びつけて、人類の歴史的、社会的転換期に関する事由を多様な視点から展望します。超国家的なパンデミックにより地球規模の超連結時代が到来しましたが、同時に物理的な交流がほぼ不可能な矛盾した状況の中で、共通の問題に対する国際美術界との交流と連結のための模索を試みます。