1980年代の現実を描いた代表的な作家であり、労働者の生活の中で芸術的実践を行ってきた黄在亨（ファン・ジェヒョン、1952〜）の個展です。黄在亨は1980年代初めに太白、三陟、旌善などで鉱夫として働いた経験をもとに、社会参加的な油絵作品と木版画を発表し、1990年代以降は風景への拡張と媒体としての実験を重ねながら「現実を形象化」する韓国の代表的なリアリズム作家としての地位を確立しました。本展では、<荒地330>（1981）、<鉱夫>（1984）、<炭川の夕焼け>（1990）、<白頭大幹>（1993〜2004）、<母>（2006）、<父の座>（2011〜2013年）といった代表作を通じて、作家の造形世界の根幹にある人間の苦悩と省察のメッセージを確認します。また、作家が提起する芸術と生活に対する問題意識と、これまでの成果が韓国美術史に占める意味を確認し、同時代の私たちに有効な人間と自然についての話頭を考察します。
