今はディズニーやジブリスタジオのような商業アニメが慣れ親しまれていますが、それよりずっと以前から、紙やペン、人形、ガラス工芸など様々な媒体を活用した実験的アニメの歴史が始まっていました。ディズニーの白雪姫よりも先に立体感あるアニメーション表現を始めたシルエットアニメーションの先駆者ロッテ・ライニガーをはじめ、想像力あふれる童話の中の世界をドローイングや実写など、複数の手法を混ぜて、今日のコンピュータグラフィックスを凌駕する特殊効果を具現化したカレル・ゼマンらが代表的です。《動きを作る動き》展は、初期の実験アニメーションの大家の作品をMMCAフィルム・アンド・ビデオで上映すると同時に制作過程の原理を紹介し、映像の「消費者」としてではなく、「創作者」の視点からアニメーションをより深く理解して楽しむことができる機会を提供します。